横浜国立大学経営学部夜間コースがもっとも生産性が高いという話

f:id:toushitsufukei:20161101112227j:plain

ブログで書いたことはなかったですが、私は横国の夜間を働きながら卒業しています。

18歳の大学受験のときは、大学に合格しなかったので、職業訓練校に通ってIT関係に就職しました。

それは結果として良かったと思います。ロスジェネ世代の私の同級生は、みんな大学を卒業して就職氷河期で苦しんだから。高卒だった私はスムーズに就職できました。

でも、どうしても大学に行きたいという思いがずっとあって、働きながら大学に行くことにしました。

問題は、どこの大学に行くか、でした。私は地元が神戸なので、神戸大学の夜間という手もあります。ですが、私は2000年に東京に出てきました。
転職と、一人暮らしと、夜間進学を一度に叶えたのです。

 

横国に入るために、1年だけ予備校に行きました。社会人向けの大学院進学を支援している予備校で、毎日、『天声人語』を200文字にまとめるという課題が出されました。

 

そこでならった、大学進学に欠かせないことの一つに、

 

「あたたかい心を持つこと」

 

という文言があったのを覚えています。なぜあたたかい心が必要なのかはわかりませんでしたが、とにかく、印象に残っています。

1年間、一人暮らしと新しい会社と土日の予備校生活を経て、私は横国の夜間に入学しました。今は、経営学部は経営学科しか募集してないのですが、2000年当時は4学科あって、2名ずつ、社会人枠を募集していたのです。

入試は、小論文と面接だけでした。
横国の社会人枠は、社会人経験が5年以上あれば、つまり23歳以上であれば、誰でも受験できたのです。

 

小論文は、文字数ジャストに書くことができました。自分でもよくできたと思います。
面接は、「私が大学生と関わることで、私もいい影響をもらうことができるし、私もいい影響を与えることができると思う。」と答えました。去り際に面接の先生たちがうん、とうなづいていたので、合格したなあと思いました。

倍率は4倍程度でしたが、私はなんとか合格しました。

 

でも、大変なのはそこからでした。
横国は、横浜駅からバスで20分ぐらいかかります。
夜間の授業スタートは18時頃。仕事が終わるのは早くとも17時30分。
どう考えても間に合いません。

19時半から始まる最後の授業だけを受けて、ボロボロになって帰る、そんな日々が続いて、仕事にも影響がでるようになってしまいました。

体力と時間の必要なITベンチャーでは、これ以上、学校と仕事を両立できない。
そう考えた私は、今度は、東証一部上場企業に転職しました。もちろん、大学のことはオープンにした上で。

 

それでも、大変でした。

何より不運だったのは、千葉の事業所に配属になったことです。会社から学校まで、千葉から横浜まで、片道2時間かかります。もう私はボロボロでした。

 

何度か音を上げて、休学もしました。
私を支えていたのは、「大学に行ってみたい」「友達と大学の話題を気兼ねなくしてみたい」「学びたい」「ここで退学したら一生後悔する」という気持ちだけでした。

 

結局、会社を休職したりもしながら、なんとか7年かけて卒業することができました。
テストが終わった数日後、夕方の授業が終わった真っ暗な中、掲示板に貼られた、「卒業決定者」の学籍番号を携帯電話で照らしながら、「やっと終わった…」と思いました。

 

もう疲れ切っていたので、卒業式には出られませんでした。
7年もかかって、24歳で入学した私は、31歳になっていました。
でも、得たものはたくさんあります。

 

まず、横国夜間は学費が安い。年間25万円ほどです。
休学は無料です。疲れたらいつでも休むことができる。
土曜日に、近所の横浜商科大学と単位互換をしていて、横浜で泊まりさえすれば土曜日に横浜商科大学の授業に出て単位をもらうことができる。
学生は18歳の頃はこちらに寄り付いてこないけれど、就職活動の時期になると、頼ってくれる。
社会人の仲間は素晴らしく尊敬できる人ばかりで、意識も高く、成績もよく、生涯学習をしている人は心から尊敬できる。
授業は、社会人にとっては簡単。授業にでなくとも社会人経験だけで試験一発合格できる授業もある。
先生たちは、疲れきった社会人学生に協力的。出席点を大いに評価してくれる。

 

などなど。とくに、社会人学生の仲間が本当に尊敬できる人ばかりで、やっぱ働きながら大学に通おうと思うような人は違うな、私以外は、と思いました。

 

ちょうど東国原氏が早稲田大学の社学を卒業して県知事に立候補する時期で、早稲田の社学もありだと思います。都心にあるし。でも、早稲田は学費が高いです。横国夜間なら年間25万円程度です。

 

いま、高校生の人にも横国の夜間はおすすめです。

学費が安いし、社会人の中でも意識の高い人にリアルで接することができる。
しかも、横国経営学部は、単位を1年半ほどですべて取ることができます。
4年生にならないと取れない、という授業がないので、昼間の授業も効率よく入れれば、3年になるころにはすべて単位が揃っている状態になることもできます。
そのため、横国経営学部は、昼間も夜間も、ダブルスクールをしたり、留学したりする人がとても多いのです。
単位を効率よく取ることができて、学費も激安。
同じ経営学部なので、履歴書にも横国と書ける。社会人のいい人と交流もできる。

 

横浜国立大学経営学部夜間コースはとてもおすすめだと思います。

 

ブログの読者に送ってもらったちきりんさんの『自分の時間を取り戻そう』に、大学教育の生産性が著しく悪いということが書かれていたのですが、それを読みながら、私は今18歳でも、もう一度横国夜間にいくなあ、と思い出してしまいました。

 

ちなみに、社長には、「二部、二部」と馬鹿にされています。
確かに二部かもしれないけれど、私は学びたかったんだよ…

横国夜間は7年通ったので、払った学費は昼間と同じぐらいになっちゃったけど、コスパもいいしおすすめです。私みたいに千葉に飛ばされたりとかがなければ、スムーズに4年か留年しても5年で卒業することができます。横浜や川崎近辺に職場がある人であれば、なんとか両立することができます。私が渋谷のITベンチャーにいた頃は、横浜のプロジェクトにアサインしてもらって、それでなんとか単位を取っていました。

 

長い長い時間がかかって、ボロボロになったけれど、得るものはあった・・・と信じたい・・・いや、特にないか・・・なんのために7年もかけて大学に行ったのか、今ではほろ苦い思い出です。