千葉市かずInc.(名もなきライターのブログ)

2018年は思想の最前線を追いかけていきます。すっころんだらご容赦を。連絡先:namonakiwriter@gmail.com

格差社会の中で自由を求めるということ

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「自由は向こうからやってきて、私たちの生活を無理やりその方向へと追いやっていく」

 

橘玲先生の『貧乏はお金持ち 雇われない生き方で格差社会を逆転する』を読みました。1章の格差社会の現実と最終章の自由については非常に示唆的です。この作家さん、「専業主婦は2億円損をする」で炎上した方で、私は好きですね。知性と教養が感じられます。

 

 

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そもそも日本において格差とは?

 

日本において格差とはなんでしょうか。そりゃあメタップスの佐藤社長と私の間には格差があり、私と路上で困っている人の間には格差があるでしょう。しかしそうしたことが問題なのではなく、既得権益にしがみつき、正社員の椅子を手放さないミドルエイジたちがいるからこそ、若者が正社員になれないという構図が生まれる。

 

そして若者は生活保護へと追いやられ、社会がそれを許容する、するとどうなるか。福祉を肯定することで格差が固定され、より広がってしまうとのことです。そう、みんな社会が悪い、ないしは自己責任といった極論を振りかざすけれど、国家という巨悪が存在するわけではない。問題は終身雇用と年功序列制度である、といった論調でした。

 

これは、働き方をテーマにWebメディアで書いてる私としては非常に納得感のある内容。このあたりは赤木智弘さんにせよ城繁幸さんにせよさんざん言い尽くされ、私もWebメディアで主張していますが、ほとんど変わらないですね。希望としては転職市場が生まれつつあることぐらいでしょうか。

 

既得権益を享受しているものは「弱者」である氷河期世代に席を譲れ

 

この本は、「マイクロ法人(ひとり親方)」をつくって会社と業務委託契約をし、今の日本における税制を有利に使って得しよう、資産を形成しようという本ではありますが、実際にはリストラ解雇を恐れて正社員から業務委託になる人はいないでしょう。それだけ、ニッポンの幸福と「会社」というものは強烈に結びついているのです。ただしそれは不幸の元。

 

しかしグローバル資本主義の実験国であるアメリカでフリーランスが増えているため確実に他の国々にも波及するはず、と橘氏はいいます。実際、ランサーズの調査によると2017年時点での我が国におけるフリーランス人口は1,200万人。これからもさらに雇用されない形で働く人は増えることでしょう。

 

自由は突然やってきて私たちの生活を変えてしまう

 

さらに、自由とは何か、についても書かれています。自由とは近代の基本理念。アメリカにおいても昔は古き良き組織人が是とされていた時代がありました。しかしグローバル化によって、否応なく自由人へと転換を余儀なくされたのです。

 

日本も今後そうなることでしょう。グローバル資本主義に飲み込まれ、世界70億人との競争が始まることに。するともう、組織に頼らず自由に生きざるをえないのです。

 

いままで自由とは掴み取るものだと思っていました。しかし自由とは向こうからやってきて、残酷にも私たちの生活すべてを変えてしまうものなのかもしれません。

 

 

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